この記事のポイント
- SEOの月次レポートは「サマリー→自然検索の推移→キーワード別→ページ別→施策と結果→所見と来月の施策」の順に並べます。中心は Search Console の数字で、GA4 からはオーガニック検索のセッションとキーイベントだけを使います
- 平均掲載順位は、表示されたときの最上位の順位を平均した数字で、小さいほど上位です。サイト全体(プロパティごと)とページ別では数え方が違い、同じサイトの複数のページが出る検索では、サイト全体のCTRと順位のほうが高く出ます
- Search Console の表は1,000行までで、匿名化されたクエリは表に出ません。キーワード・ページの表を足しても全体の数字にはならないため、サマリーにはグラフの合計を使います
- 所見は「期間と比べた相手を入れた数字→確かめたこと→来月の施策→翌月に見る数字」の順に書きます。施策の日付を記録し、施策の前と後を同じ長さの期間で比べてから効果を書きます
- Search Console では、2025年5月13日〜2026年4月27日の表示回数が正確に記録されていませんでした。この期間をまたぐ表示回数・CTR・平均掲載順位の前年同月比には注記を付けます
SEOの月次レポートとは、Search Console で見られる検索からの流入の数字(クリック数・表示回数・CTR・平均掲載順位)を1か月ごとにまとめ、キーワードやページごとの変化、その月にやった施策の結果、来月の施策を報告する資料のことです。Web制作会社やSEO支援の会社がクライアントに毎月出すほか、社内のWeb担当が上司に出すこともあります。
作り方の要点は3つです。
- サマリー→自然検索の推移→キーワード別→ページ別→施策と結果→所見と来月の施策の順に並べる
- Search Console の4つの指標の数え方を確かめてから載せる。とくに平均掲載順位と、全体の数字と表の合計が合わない理由
- 施策の日付を記録し、施策の前と後を同じ長さの期間で比べてから、所見に効果を書く
この記事は、SEOの月次レポートに絞って、ページの構成、Search Console の指標の定義と注意点、数字の動きの読み方、所見の例文(悪い例と良い例)、施策と結果のつなげ方、よくある失敗をまとめます。GA4 の指標の定義や Looker Studio での組み方は「GA4の月次レポートの作り方」に、広告の数字を含めたレポート全体の作り方は「広告レポートの作り方」に分けています。
この記事は、月次レポートの作成代行と自動化(おまかせレポート)を提供している inovie株式会社 が書いています。指標の定義とデータの扱いは、Search Console ヘルプの日本語ページと Google 検索セントラルのドキュメントで、2026年11月3日に確かめたものだけを載せています。Google の順位の決まり方は、公式のドキュメントに書かれている範囲を超えて書いていません。
SEOの月次レポートには、何をどの順番で載せる?
SEOの月次レポートに載せるページと順番の例です。最初に結論、次に理由と細部、最後に来月の施策を置きます。
| 順 | ページ | 答える問い | 使うデータ |
|---|---|---|---|
| 1 | サマリー | 今月は良かったのか | クリック数・表示回数・平均掲載順位(Search Console)、キーイベント(GA4)。前月比・前年同月比つき(平均掲載順位は差で示す) |
| 2 | 自然検索の推移 | 流れの中でどうか | 13か月のクリック数と平均掲載順位、主な数字の表 |
| 3 | キーワード別 | どの語の順位が動いたか | クエリ別の平均掲載順位(今月・前月)、クリック数、表示回数、CTR |
| 4 | ページ別 | どのページから人が来て、成果が出たか | ページ別のクリック数・平均掲載順位(Search Console)、ランディング ページ別のセッション・キーイベント(GA4) |
| 5 | 施策と結果 | やったことは効いたのか | 施策の記録(日付と内容)と、施策ごとに決めた1つの数字の前後 |
| 6 | 所見と来月の施策 | 来月は何をするか | 数字の変化、確かめたこと、施策・ねらい・時期、来月の目標 |

GA4の月次レポートとの違いは、主役のデータです。GA4のレポートはすべてのチャネルの訪問と成果を見ますが、SEOの月次レポートは Search Console の数字が中心で、GA4 からはオーガニック検索のセッションとキーイベントだけを使います。どの語で何回表示され、何位に出たかは、Search Console でしか見られない数字だからです。
SEOは、ページの書き直しや記事の追加から数字が動くまでに時間がかかります。そのため5ページ目に、施策の日付と結果を並べた「施策と結果」を別に置き、どの施策が効いたかを毎月追います。
実物で見る:SEOの月次レポートのサンプル(全7ページ)
SEOの月次レポートのサンプルでは、架空のWeb制作会社「株式会社みちしるべ制作室」が、架空のリフォーム会社「株式会社ひだまりリフォーム」に出す2026年10月度のレポートを、表紙を含む全7ページで見られます。各ページの見出しは、そのページで言いたいことを数字入りの一文にしています。会社名と数字はすべて架空です。
| ページ | サンプルの見出し |
|---|---|
| サマリー | 自然検索のクリック数は前月比+15.3%の4,862回。見積り依頼・資料請求(キーイベント)は62件で、前年同月の2倍です |
| 自然検索の推移 | クリック数は前年同月の約1.7倍、セッションも+61.8%。平均掲載順位は5月の16.1位から14.2位に上がりました |
| キーワード別 | 「浴室 リフォーム 費用」が9.4位から6.8位に上がり、クリックは+46.4%。書き直した「外壁塗装 時期」も18.2位から11.6位になりました |
| ページ別 | クリック数が伸びたのは、内窓の補助金・浴室・外壁塗装の3ページ。3本で+566回と、全体の増加(+647回)の約9割です |
| 今月の施策と結果 | 9月に書き直した2ページは、順位とクリック数が上がりました。施工例ページの見積り依頼のボタンで、キーイベントが+12件です |
| 所見と来月の施策 | 11月は「費用」のページを2本書き直し、見積り依頼のボタンをキッチン・外壁塗装の施工例にも広げます |

サマリーの平均掲載順位は、前年同月ではなく5月との差を出しています。前年同月の2025年10月は、後で説明する Search Console の表示回数の記録の誤りの期間にかかるためです。この記事の例文も、このサンプルと同じ架空の数字で書いています。
Search Consoleの4つの指標は、どう数えられている?
検索パフォーマンス レポートの4つの指標の定義です。Search Console ヘルプ「表示回数、掲載順位、クリック数とは」で確かめました。
| 指標 | Search Console ヘルプでの定義 | レポートで気をつけること |
|---|---|---|
| クリック数 | Google からサイトへのリンクがクリックされた回数。結果をクリックして戻り、同じリンクをもう一度クリックしても1回 | 検索結果の中で新しい検索が始まるリンクなど、Google の中にとどまるクリックは数えない。GA4 のセッションとは数える対象が違う |
| 表示回数 | サイトへのリンクが検索結果で閲覧された(または閲覧された可能性がある)回数。ふつうは、表示中の検索結果ページに載っていれば、スクロールして見えたかどうかに関係なく数える | カルーセルや展開する欄の中のリンクは、スクロールや展開で見えたときに数える。「読まれた回数」ではない |
| CTR(クリック率) | クリック数÷表示回数 | サイト全体とページ別で数え方が違うため、同じ期間でも値が変わる |
| 平均掲載順位 | 表示されたときの、サイトへのリンクの最上位の掲載順位の平均。1が1位 | 数字が小さいほど上位。Google 検索の結果だけで計算し、Discover や Google ニュースでは記録されない |
AI による概要に出たリンクも、外のページへのクリックは1回のクリックとして数え、表示回数はふつうの結果と同じ決まりで数えます。AI による概要の中のリンクには、すべて同じ掲載順位が付きます(同じヘルプ)。
平均掲載順位は、どう計算される?
ヘルプの例では、ある検索でサイトが2位・4位・6位に出たら、その検索の順位は最上位の2位と数えます。別の検索で3位・5位・9位に出たら3位です。2つの検索の平均掲載順位は、(2+3)÷2=2.5位になります。リンクが実際に表示されなければ、順位は記録されません。検索した人が1ページ目しか見なかった場合、2ページ目以降に出たページの順位は数えられません。
同じヘルプは、掲載順位は検索結果の作りによって意味が変わるため、数字だけで判断せず、時系列での変動、特に突然の変動を見るよう勧めています。Google 検索セントラルの「Google 検索トラフィックの減少をデバッグする」でも、掲載順位の絶対値はそれほど重視しなくてよく、サイトの成果を示すのは表示回数とクリック数だとしています。レポートでは、順位を単独で評価せず、クリック数・表示回数と並べて読みます。
サイト全体の平均掲載順位は、表示されたすべての検索の平均です。そのため、記事が増えて、今まで出ていなかった語で下のほうに表示されるようになると、主な語の順位が変わらなくても、全体の平均は下がって見える(数字が大きくなる)ことがあります。全体の順位が下がった月は、キーワード別の表で「主な語が下がったのか」「表示される語が増えたのか」を分けて書きます。

サイト全体とページ別で、CTRと順位の数え方が違う
「パフォーマンス レポート(検索結果): データについて」によると、データの集計には「プロパティごと」と「ページごと」の2つがあります。
| プロパティごと(サイト全体) | ページごと | |
|---|---|---|
| 使われる場所 | グラフの合計、クエリ・国・デバイス・日付の表 | ページ、検索での見え方の表 |
| 同じ検索で2ページが出たときの表示回数 | 1回 | ページごとに1回ずつ |
| 掲載順位 | サイトの最上位の順位 | そのページの最上位の順位 |
ヘルプの例では、ある検索で同じサイトの3ページが1位・2位・3位に出た場合、プロパティごとの平均掲載順位は1位、ページごとは(1+2+3)÷3=2位です。同じサイトの複数のページが出る検索では、プロパティごとのほうがCTRと平均掲載順位が高くなります。サマリーの順位とページ別の表の順位が食い違って見えるのは、このためです。
全体の数字と、キーワード・ページの表の合計は合わない
「データの不一致に関するトラブルシューティング」は、グラフの合計と表の合計が合わない理由として次の3つを挙げています。
- 表は1,000行までで、検索の少ない行は表から外れる(グラフの合計には入る)
- 匿名化されたクエリ(非常にまれな検索)は、クエリの表から外れる(クエリで絞り込まなければ、グラフの合計には入る)
- ページで絞り込むと集計の仕方が変わり、クリック数と表示回数の合計が増える(まれに減る)
レポートでは、サマリーと推移にはグラフの合計(プロパティごと)を使い、キーワード別とページ別の表は「主なもの」として載せます。表の下に「表の合計は全体と一致しません」と書いておくと、クライアントが足し算して数字の違いに驚くことを防げます。
数字はいつ固まる?日付の区切りは?
- 収集されたデータは、通常2〜3日以内に使えるようになる(データの不一致のページ)
- 日付は太平洋時間(PT)で区切る。月はカレンダーの月(ディメンションとデータのグループ化)
- 最新のデータは暫定値の場合があり、グラフでは点線で表示される。初期設定では、完全なデータがある日だけが表示される(データについてのページ)
- データは過去16か月分が残る(アナリティクス ヘルプ「Search Console を Google アナリティクスに接続する」)。それより長く見るには、API や一括データ エクスポートで取って保存する
月が明けてすぐに取った前月の数字は、あとで変わることがあります。毎月同じ日に数字を取り、「数字を取った日」をレポートに書きます。前年同月と比べ続けるには、毎月の数字を自分たちで書き残しておきます。
検索タイプと、社名での検索(指名検索)を分けておく
検索パフォーマンス レポートの検索タイプは、初期設定では「ウェブ」です。画像・動画・ニュースは、検索タイプのフィルタで切り替えて見ます(Google におけるパフォーマンス)。月によってタイプが混ざらないよう、欄外に「検索タイプ:ウェブ」と書きます。
社名やサービス名での検索は、サイトをすでに知っている人の検索であることが多いと、Search Console ヘルプは説明しています。サンプルでは、社名の「ひだまりリフォーム」は平均掲載順位1.0位、CTRは約70%で、ほかの語と同じ表で合計や平均を出すと、全体の数字を押し上げます。
Search Console には、ブランドクエリと非ブランドクエリを分けるフィルタがあります。2025年3月11日からのデータが対象で、サブプロパティや表示回数の少ないサイトでは使えず、分類が誤ることもあるとされています(一般的なタスクとユースケース)。使えない場合は、社名を含む語をクエリのフィルタで分けます。クエリで絞り込むと匿名化されたクエリが外れるため、値は近似値になります。
数字の動きから、所見の材料をどう読む?
数字の動きごとに、まず確かめることを並べました。減少をデバッグする Google 検索セントラルのドキュメントと、Search Console ヘルプの「一般的なタスクとユースケース」に書かれている手順です。どれも原因を決めるものではなく、所見に「何を確かめたか」を書くための手順です。
| 数字の動き | まず確かめること |
|---|---|
| クリック数も表示回数も減った | Search Console のデータ異常のページ、Google のランキングの更新の一覧、ページのインデックス登録・クロールの統計情報・セキュリティの問題・手動による対策の各レポート、16か月の推移で毎年同じ時期に減っていないか |
| 表示回数は変わらず、クリック数が減った | 検索結果に出ているタイトルと説明文、ほかのサイトのリッチリザルト |
| 表示回数が多いのに、CTRが低い語・ページがある | ページのタイトルと説明文が内容を表しているか、表示される検索の言葉に本文が合っているか |
| 平均掲載順位が少し下がった(例:2位→4位) | ドキュメントでは、わずかな上下はいつでも起こりうるとし、成果が良いページなら大きく作り直さないよう勧めている |
| 平均掲載順位が大きく下がった(例:4位→29位) | 個々のページだけでなくサイト全体を見直す。直してから効果が出るまで、数日から数か月かかることがある |
| 一部のページだけ減った | ページの表を前の期間と比べて差で並べ替え、減ったページを URL 検査ツールで確かめる |
季節の動きかどうかは、16か月の推移で前年の同じ時期と比べるほか、Google トレンドで、そのサイトだけの減少か、検索そのものが減っているのかを確かめるよう、同じドキュメントは案内しています。
所見はどう書く?悪い例と良い例
所見は「期間と比べた相手を入れた数字→確かめたこと(原因の仮説)→来月の施策→翌月に見る数字」の順に書きます。広告レポートの考察と同じ型で、指標別の例文は「広告レポートの考察の書き方と例文50」にまとめています。ここでは、SEOのレポートで書くことの多い7つの場面を、悪い例と良い例で並べます。数字は上のサンプルと同じで、すべて架空です。

順位が上がった
- 悪い例:浴室リフォームのページの順位が上がりました。SEO対策の効果が出ています。
- 良い例:「浴室 リフォーム 費用」の平均掲載順位は、9月の9.4位から10月は6.8位に上がり、クリック数は418回から612回(+46.4%)に増えました。9月18日に、費用の内訳の表と価格帯別の施工例12件を足したページです。11月も同じ語の順位とクリック数を見て、上がった順位が続くかを確かめます。
悪い例には、どの語が何位から何位になったか、何をしたページかがありません。「SEO対策の効果」と言い切ると、季節の動きなど、ほかの理由を確かめたのかが読み手に伝わりません。
順位が下がった
- 悪い例:床の張り替えの順位が下がりました。Google のアップデートの影響と思われます。
- 良い例:「床 張り替え 費用」は11.1位から12.4位に下がり、クリック数は96回から74回に減りました。10月はこのページを変えておらず、Search Console のデータ異常のページにも当てはまる記載はありませんでした。ページの費用の情報が古いため、11月20日に浴室のページと同じ形で書き直し、12月のレポートで順位とクリック数を見ます。
アップデートを理由に挙げるなら、Google のランキングの更新の一覧で時期が重なるかを確かめ、「時期が重なる」と事実だけを書きます。Google のドキュメントは、2位から4位のようなわずかな下落はいつでも起こりうるとしています。
表示回数は増えたのに、クリック数が減った
- 悪い例:キッチンのページは表示回数が増えているので、順調です。
- 良い例:「キッチン リフォーム 相場」は、表示回数が12,180回から12,640回(+3.8%)に増えた一方、クリック数は402回から386回(−4.0%)に減り、CTRは3.3%から3.1%に下がりました。平均掲載順位は7.9位から8.2位で、ほぼ横ばいです。検索結果に出ているタイトルと説明文を確かめ、費用の情報が古い本文とあわせて、11月10日に書き直します。
新しく公開した記事
- 悪い例:内窓の補助金の記事のクリック数が、前月から大きく伸びました。
- 良い例:9月22日に公開した「内窓の補助金と費用」の記事は、10月に231回クリックされ、「内窓 補助金」の平均掲載順位は5.2位でした。9月の数字は公開後の9日間だけなので前月比は出さず、11月から月ごとの推移で見ます。
全体のクリック数が伸びた(サマリー)
- 悪い例:クリック数が前月比+15.3%と大きく伸びました。
- 良い例:自然検索のクリック数は4,862回で、前月比+15.3%でした(10月は9月より1日多く、1日あたりでは+11.6%)。増えた647回のうち566回は、9月に書き直した浴室・外壁塗装の2ページと、9月22日に公開した内窓の補助金の記事からです。
施策の効果が、まだ数字に出ていない
11月のレポートを想定した例です。
- 悪い例:トップページのタイトルを変えましたが、効果はありませんでした。
- 良い例:11月14日に、トップページのタイトルを「川越 リフォーム」の検索に合わせて変えました。変えた後の期間がまだ半月ほどのため、12月のレポートで、変える前と同じ日数の期間と比べて判断します。
前年同月と表示回数を比べる
- 悪い例:表示回数は前年同月比+49.4%で、検索での露出が大きく増えました。
- 良い例:表示回数は186,400回で、前年同月比+49.4%です。ただし Search Console では、2025年5月13日〜2026年4月27日の表示回数が正確に記録されていなかったと案内されています(解決済み。影響は表示回数・CTR・平均掲載順位で、クリック数にはありません)。前年同月の表示回数との比較は参考にとどめ、前年からの伸びはクリック数(+65.0%)で見ます。
前年同月比を出す前に、データ異常のページで、比べる月が当てはまらないかを確かめます。
施策と結果は、どうつなげて書く?
SEOの施策は、実施した日と、数字が動く時期がずれます。Search Console ヘルプも、検索の数字には利用者の関心の周期的な変化やニュース、競合サイトの改善なども影響するため、ある変更が成果につながったかの判断は難しい場合があるとしています(一般的なタスクとユースケース)。そのうえで、次の4つをそろえておくと、施策と数字を結びつけて書けます。
1. 施策の日付と内容を、その日のうちに記録する
Search Console には、グラフの日付にメモを付けるカスタム アノテーションがあります(Search Console のアノテーション)。
- プロパティの所有者と、完全な権限を持つユーザーが追加できる。制限付きユーザーは見るだけ
- 1つのプロパティに200個まで、1つ120文字まで。編集はできず、500日を過ぎると自動で消える
- フィルタをかけても表示されるが、比較モードと24時間ビューには出ない
- プロパティのほかのユーザーと共有されるため、名前や電話番号など個人を特定できる情報は書かない
500日で消えるうえ、クライアントのプロパティで制限付きの権限しかなければ付けられません。施策の記録は、レポートの施策の表やスプレッドシートにも残します。
2. 施策の前と後を、同じ長さの期間で比べる
月の途中で変えたページは、その月の数字に、変える前と後が混ざります。サンプルの浴室のページは9月18日に書き直したので、9月の数字は書き直す前の17日間と後の13日間の合計です。
- 月の数字で並べる(サンプルの「今月の施策と結果」の形):施策をした月の数字には前と後が混ざるので、表に実施日を書いておく
- 同じ日数で比べる:検索パフォーマンス レポートでページの URL と語で絞り込み、施策の前と後の同じ日数の期間を [比較] で並べる
Search Console ヘルプは、変更の影響を見るには、過去の似た期間と比べて、変更した時期の近くで改善が起きているかを確かめるよう案内しています。2つの期間を比べるときは、週単位か月単位の粒度にすると、曜日による増減がならされます。比較は一度に1つまでで、比べると表に差の列が出ます(高度なフィルタリングと比較)。
3. 効果を判断する月を、先に決めておく
Google 検索セントラルのドキュメントは、順位が大きく下がったサイトを直す場面について、効果が表れるまでに数日のことも数か月かかることもあり、一般的には数週間待ってから Search Console で見直すよう勧めています。施策の表には「実施日」と並べて「判断する月」の欄を作り、その月より前の所見では「途中経過」と書きます。月末に行った施策は、データが使えるようになるまでの2〜3日もあり、翌月のレポートではまだ判断できないことがほとんどです。
4. 施策ごとに、見る数字を1つ決める
| 施策 | 見る数字 | 取るところ |
|---|---|---|
| ページ・記事の書き直し | 狙った語の平均掲載順位、ページのクリック数 | Search Console(クエリとページで絞り込む) |
| 新しい記事の公開 | ページの表示回数とクリック数 | Search Console(ページ) |
| タイトル・説明文の変更 | ページのCTR | Search Console(ページ) |
| 問い合わせボタンの追加など | キーイベント | GA4(ランディング ページ別、オーガニック検索) |
サンプルの「今月の施策と結果」のページでは、浴室のページの書き直しを狙った語の順位(9.4位→6.8位)、外壁塗装の記事の書き直しをページのクリック数(61回→196回)、施工例ページのボタンを2ページのキーイベント(17件→29件)で示しています。同じ月にしたほかのこと(内部リンクの見直し、画像の圧縮など)も、表の下に書いておきます。

SEOの月次レポートでよくある失敗は?
| よくある失敗 | 起きること | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 月の日数の違いを見ない | 31日の月は、30日の月より数字が伸びて見える | 前月比の横に、1日あたりの比較を添える |
| 月が明けてすぐに数字を取る | 暫定値や反映前の数字が入り、あとで見ると合わない | 毎月同じ日に取り、取った日を書く |
| ほかのツールと日ごとの数字を突き合わせる | Search Console は太平洋時間で日付を区切るため、別のタイムゾーンのツールとは日ごとの数字が合わない | Search Console と GA4 は別の行に書き、日ごとには合わせない |
| 平均掲載順位の上がった・下がったを逆に書く | 良い月を悪い月として報告してしまう | 「15.1位→14.2位(上昇)」のように、言葉か矢印を必ず添える |
| 自分で検索した順位と比べる | 「レポートでは5位なのに、検索したら8位だった」と言われる | 平均掲載順位はすべての検索の平均で、履歴や場所で順位が変わることを最初に説明する |
| キーワード表・ページ表の合計を全体として書く | 全体のクリック数と合わない | 全体はグラフの合計から取り、表は「主なもの」と書く |
| 施策をした月の数字で効果を判断する | 前と後が混ざり、効果を見誤る | 施策の後だけの月か、同じ日数の期間で比べる |
| 記録の誤りがあった期間をまたいで表示回数を比べる | 2025年5月13日〜2026年4月27日の表示回数は正確でなかったため、増減にずれが混ざる | データ異常のページを毎月見て、当てはまれば注記する |
| 検索結果の見え方の変化を見落とす | 2026年5月7日から、よくある質問のリッチリザルトが Google 検索に表示されなくなり、その分の表示回数が減っている | 表示回数が急に動いたら、検索での見え方の表とデータ異常のページを見る |
「自分で検索したら8位だった」は、Search Console ヘルプにも「レポートでは5位なのに、実際の検索では8位になる」として載っている質問です。
期間のずれ:月の日数の違い
サンプルの10月のクリック数は4,862回、9月は4,215回で、前月比は+15.3%です。1日あたりにすると156.8回と140.5回で、+11.6%になります。差の3.7ポイントは、10月が1日多いことによるものです。施策の効果を読み違えないよう、日数の違う月どうしでは1日あたりも添えます。
毎月のSEOレポートを楽にするには?
担当するサイトが増えると、月初に数字の転記、表づくり、所見の作業が重なります。楽にする方法は、大きく3つです。
| テンプレートで社内で作る | 自動化する | 作成を任せる | |
|---|---|---|---|
| 向いている会社 | 担当するサイトが数件まで | 数字の取得と集計の量が多く、仕組みを直せる人が社内にいる | サイトが多く、クライアントごとに書式が違う |
| 楽になる工程 | 構成と計算式に迷わなくなる | 数字の取得、前月比の計算、表とグラフの更新 | 数字の取得から体裁、所見の下書きまで |
| 社内に残る工程 | 数字の転記、表、所見のすべて | 施策の記録、所見、確認、仕組みの保守 | 施策のメモを渡すこと、所見の確認、クライアントへの説明 |
テンプレートは、サンプルと同じ数字の記入例がついた Excel のSEOレポートのテンプレート(月次サマリー・キーワード・ページ・施策と所見の4シート)を無料で配っています。自動化の方法の比べ方は「月次報告書を自動作成する6つの方法」に、所見の下書きを生成AIに頼むときに渡す材料と、数字の確かめ方は「生成AIでレポートの所見を下書きする方法」にまとめています。
おまかせレポートは、3つ目の「作成を任せる」方法です。Search Console と GA4 の閲覧用の権限、または共有ドライブに入れていただいたデータと施策のメモから、御社やクライアントごとの型とトンマナ(書式・色・言い回し)のまま、月次レポートを作ります。AIと人で作成し、数字は人が元データと突き合わせて確かめます。所見は数字の変化と施策の記録から下書きし、御社の担当者が確認して、御社の名前で出していただく形です。料金は初期費用0円、基本料金が月額3万円(税別、5件まで)、6件目からは1件につき月5,000円です。データを社外に出せない場合は、御社の環境で自動でレポートが出る仕組みを手順書と一緒に納品する「レポート自動化」(個別見積り、月額の保守なし)もあります。
Web制作・運用会社向けの頼み方は広告代理店・Web運用会社向けのページにまとめています。今のSEOレポートを1本お預かりして、同じ型で1回分を作る無料のお試しも受け付けています。
よくある質問
Q.SEOの月次レポートには、どの指標を載せればいいですか?
Search Console のクリック数・表示回数・CTR・平均掲載順位の4つを、前月・前年同月と並べるのが基本です。成果まで見るなら、GA4 のオーガニック検索のセッションとキーイベント(問い合わせなど)を足します。キーワードとページは10件前後に絞り、施策で動かしたい語はクリックが少なくても入れます。
Q.平均掲載順位は、どう計算されていますか?
検索結果にサイトが表示されたときの最上位の掲載順位を、平均した数字です。Search Console ヘルプの例では、ある検索で2位・4位・6位に出たら2位、別の検索で3位・5位・9位に出たら3位と数え、2つの平均は2.5位です。数字が小さいほど上位です。
Q.Search Consoleの順位と、自分で検索したときの順位が違うのはなぜですか?
平均掲載順位はすべての検索の平均で、検索履歴や場所などによって、1回ごとの順位は平均と違うことがあります。クライアントが自分で検索した順位と比べて「下がった」と言われたときは、平均であることを伝え、期間の推移を一緒に見せます。
Q.SEOの施策の効果は、いつのレポートで判断すればいいですか?
Google のドキュメントでは、サイトを変えてから効果が表れるまで、数日のことも数か月かかることもあるとしています。施策の表に実施日と「判断する月」を書き、施策の後だけの期間がそろってから、前と同じ長さの期間と比べて判断します。
Q.2025年と表示回数を比べるときに、気をつけることはありますか?
Search Console のデータ異常のページでは、2025年5月13日から2026年4月27日まで、表示回数が正確に記録されていなかったとしています(解決済み)。影響は表示回数・CTR・平均掲載順位で、クリック数にはありません。この期間をまたぐ比較には注記を付け、前年からの伸びはクリック数を中心に見ます。